1 はじめに
昨日から、9月になりました。2学期が始まりました。9月は、30日までしかありません。小の月です。私が小学生の頃、母親に、「西向く侍小の月」と言う言葉を聞きました。最初は、何のことだろうと思っていましたが、よく聞いてみると納得して、それからは、しっかり覚えることができ、1年に1回は子供たちに話をしました。
2 小の月と大の月
皆さんは、「西向く侍小の月(にしむく さむらい しょうのつき)」ということばを知っていますか。8月は、31日までありましたね。そのように31日まである月を「大の月」といいます。それに対し、9月は30日までしかありません。そのように31日までない月を「小の月」といいます。
3 西向く侍とは
では、「西向く侍」とは、どういう意味なのでしょうか。
「にしむく」は、「2」「4」「6」「9」、つまり「2月」「4月」「6月」「9月」のことを指しています。では、なぜ「さむらい」なのでしょうか。
「11」は、漢字で書くと「十一」になります。これは、漢字の「士」に似ていますね。これは、「武士」の「士」という字で「さむらい」とも読みます。だから、「西向く侍」なのです。
4 日本のカレンダー
日本では、江戸時代まで、月の動きをもとにしたカレンダーを使っていました。ところが、今から150年くらい前、明治時代になるとヨーロッパのカレンダーが使われるようになり、31日までない月が何月なのか分からなくならないように、このような「西向く侍小の月(にしむく さむらい しょうのつき)」といった語呂合わせで覚えたのです。
詳しく言うと、今、使われている1 ~ 12月は西暦の暦であり、日本には明治5年から導入されました。それまでの太陰太陽暦(天保暦)、からグレゴリオ暦・太陽暦へ移行し、完全に日常生活に普及したのは第二次世界大戦後とも言われています。もともとは太陽の昇り沈みで生活していた日本人にとって、西洋式の時計は勿論、暦やカレンダーも馴染みが薄く、浸透するまでにはとても時間がかかったようです。
5 「西向く侍 小の月」について
今月は31日まである「大の月」なのか、31日がない「小の月」なのか、分からなくならないように「西向く侍小の月(にしむく さむらい しょうのつき)」という言葉を覚えるといいですね。
【資料】
小の月
28日・29日または30日
「2月」「4月」「6月」「9月」、そして、「11月」
大の月
「1月」「3月」「5月」「7月」「8月」「10月」「12月」
6 旧暦(太陰太陽暦)での「大の月と小の月」の決め方
「どうやって大の月、小の月を決めたのか」についてだけ簡単に説明しておきます。旧暦は月が朔(新月)を迎えた日を暦月のはじめの日(一日、朔日)とする暦なので、どの月を大の月、どの月を小の月にするかと云うことを考える必要がありません。朔となる日付を計算すれば暦月の大小は自動的に決まってしまうからです。
旧暦の暦月は月が朔となった日に始まり、次の朔の日の前日に終わります。朔の日は天文学的、暦学的計算によって決まっていますから
朔から次の朔の日の前の日までの日数、つまりその暦月に含まれる日数
を数えれば、その日数は30日か29日のどちらかになるので、日数が30日なら大の月、29日なら小の月と決まってしまいます。つまり、まず朔日ありきで暦月の大小が決まるのであって、「三月は大の月で四月は小の月」のように最初から決められているわけでは無いのです。
7 カレンダーなぞなぞ
①カレンダーに書いてあるのにはっきりしない日は?
②カレンダーの赤の日に隠れている動物は?
③カレンダーに15本の矢が刺さっている日は?
④カレンダーで毎月22日は何の日?
⑤カレンダーを見たら、ハチがくだものをぶら下げていたよ。どんくだものかな?
答え
①5日(いつか?)
②祭日(サイ)
③十五夜(15矢)
④ショートケーキの日(22日の上に15がのっている)
⑤イチゴ(8の下に15)
8 おわりに
現在、当たり前のようにカレンダーを見て生活していますが、このカレンダーになるまでには、いろいろな歴史があったようです。これからぜひ、「西向く侍小の月(にしむく さむらい しょうのつき)」を思い出して、今月は、「30日までか?」給料日が一日早く来るな!などと思ってください。
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