ダジャレ先生の面白くてためになるブログ

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世界は、9月入学が主流!9月入学・始業が急浮上!

目次

 

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1 はじめに

 新型コロナウィルスの影響で、3月・4月・そして5月の学校での学習ができなくなってきている状況です。その中で、ここ数日で「学校の入学・始業は9月案」が女子高校生のツイッターや小池都知事をはじめ全国県知事会の議題で取り上げられています。先日投稿した「日本の入学式はなぜ4月なのか?4月1日」の記事をもう一度見直してみたいと思います。

 

2 日本の新学期は、なぜ4月なの?

 

 今年の入学式は、コロナウィルスの感染の影響で実施できた学校とできなかった学校に分かれました。その後もほとんどの児童が学校へ行っていない現状があります。

 さて、入学式といえば桜の咲く中での4月が定番ですが、以前留学する教え子がアメリカは9月から学校が始まるのでそれまで、アルバイトをしますと言っていたのを思い出しました。世界の国々では入学式はいつなのでしょうか?なぜ日本の学校が4月に入学するようになったのか、その理由をご紹介します。

 

3 世界各国の入学式・新学期はいつ?

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 世界の国々は、入学式はいつなのか?いつから新学年がスタートするのでしょうか?アメリカなどは、国の中でも州や学校によって異なる場合もありますが、一般的な時期はこのようです。

 

1月 シンガポール・オーストラリアとニュージーランド(1月末~2月初め) 
3月 韓国 
4月 日本・パナマ
5月 タイ
6月 フィリピン 
9月 アメリカ・カナダ・イギリス・フランス・ベルギー・トルコ・モンゴル・ロシア・中国
11月 ナイジェリア、カンボジア

 こうして比べてみると9月スタートの国が多く、ほとんどが夏休み明けから新学年がスタートしています。
 同様にオーストラリアやニュージーランドは、1月からですが、北半球で季節が逆ですから、やはり夏休み明けになります。
 また、日本のように厳粛な入学式や始業式をする国は少なく、簡単な手続きやパーティーだけという場合が多いようです。
 しかし、日本のように3月卒業、4月入学ですと海外からの優秀な学生や研究者を日本の学校に迎え入れることが困難だといわれています。今後、国際化が進んでいく中で、教育力や研究水準の向上を目指していくためには、日本の4月入学制度も変わっていく可能性もありますね。今回は、新型コロナウィルスの影響で空白の3カ月があり、そのような話題が急浮上したわけですね。

4 なぜ、4月に入学式・始業式が行われているのか?

 

 日本の入学の時期は4月が当たり前になっていますが、初めから4月だったのでしょうか?

 

①寺子屋時代は、自由


 江戸時代の寺子屋などは特に入学の時期を定めず、随時入学できました。子供たちも家の大切な働き手だったため、入学の時期はばらばらだったそうです。今の塾のようですね。

 今日のテレビ番組で武田鉄矢氏が松下村塾は入学は、ばらばらだったが、素晴らしい成果が上がったと話していましたが、これは公教育では無理な話ですね。

②明治維新で9月入学

 

 その後、明治維新で西洋の教育が導入されると、高等教育では9月入学が主流となりました。このまま続けば今は9月入学になっていたのですが。

③明治19年から高等師範学校が4月から

 しかし、明治19年(1886年)に国の「会計年度」が4月-3月になると、文部省(当時)の指示で、高等師範学校は4月入学となりました。その理由は、学校運営に必要なお金を政府から調達するためには、国の会計年度の始まりである4月に合わせないと不便だからと言われています。その後、全国の師範学校や小学校でも4月入学が広がり、現在に至っています。

④会計年度について 

 暦の上では1~12月までの「一年」としていますがそれとは別に、4~3月までを一区切りとする「年度」を政府が導入します。これは正式には「会計年度」というもので、官公庁が予算を執行するための期間のこととなります。
 当時の政府の税金収入源は農家の米だったため、秋に収穫した米を、農家が現金に換えて納税してから予算編成をしていくには、1月始まりでは間に合わなかったのです。
 そのため、先進国のイギリスの会計年度の区切りに合わせて、日本でも4月1日~翌年の3月31日を会計年度の期間に定めました。
 学校では「年休簿」は1月から12月までを区切りとして処理していますが、4月~3月までを「○○年度」といい「一年」としています。
 卒業証書授与式など令和2年3月なのに「令和元年度卒業証書授与式」という矛盾が起こります。

 

5 9月入学にするメリットデメリット

①メリット

世界標準になる

〇海外の優秀な人材が日本の大学等に集まる。逆に日本の優秀な人材が外国の大学で学ぶことができる。(5か月間待つことなく留学できる。)

〇新型コロナの影響で空白になった3か月+αが補充できる。1年間の学習や学校生活が保障される。

 

②デメリット

〇法の改正が急務になる。

・現行の学校教育法上 で言うと満6歳になった4月2日~翌年の4月1日生まれの子が小学校に入学できるわけですが、9月入学になると4月2日~翌8月31日生まれの子だと1.5倍近くの児童が入学することになる。

〇学生を持つ親の負担が増える。(約5か月間留年させる状態になり、進級・卒業が5カ月遅れることになる。)

〇企業において新規人材の確保が5か月間遅れる。同様に3月退職予定者が9月退職になる?

〇桜の花の下での入学式はできない。

※安倍晋三首相「大きな変化がある中において、前広にさまざまな選択肢を検討していきたい」

※萩生田文部科学大臣「関連法案がいくつもあり、そんな簡単なことではない」と述べる一方、「社会全体の問題として広く国民の間で認識が共有できるのであれば、大きな選択肢の一つだ」選択肢の1つとして文科省でシミュレーションをしている」

まだまだ多くのメリット・デメリットがありますが、改革には、多くのハードルがあります。「ピンチはチャンス!」多くの専門家が議論を交わしより良いものを作り上げていってほしいと考えます。 

 

 

6 おわりに

  まずは、新型ウィルスの終息を願うとともに、このような歴史を踏まえ、未来に生きる子供たちのために熱い議論を交わしていただきたいと考えます。

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